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第22回日本検査血液学会学術集会

ご挨拶

 今年は、コロナ禍の緊急事態宣言という異例の年明けとなりました。日々の業務において例年になく様々な困難にチャレンジしていることと思います。
 第22回日本検査血液学会学術集会は神奈川で開催されます。東京オリンピック・パラリンピックが1年延期されたことに伴い、オリンピック終了後の9月の開催になります。オリンピックを楽しんだ後の爽やかな心境で、学術集会で十分に勉強して頂きたいと思います。
 患者診療の水準と質の向上は臨床検査の発展によって実現されてきました。その中でも「検査血液学」は血液疾患のみならず、全ての診療領域と密接に関連した重要な学問領域です。学問の進歩と技術の開発は目覚ましく、その応用は、特に血液診療や血液検査で次々と導入されています。血液検査は患者診療に欠かせないことから、医療機関の規模によらず、多くの施設で院内検査を実施しています。大病院においても、検査室運営の効率化やチーム医療など診療支援要請への対応で、業務が多忙となる中、血液検査専従でなく兼務で従事している場合も多いと思います。このため、自ら新しい知識や技術を身につける環境が限られ、次代を担う後進の人材育成に難渋している施設も多いと考えられます。そこで、第22回学術集会プログラムでは、血液検査や血液診療に従事している医療スタッフが実践的な知識と技術を学ぶ場として、一般演題、指定演題の他に、大会開催中いつでも楽しく学べる常設の参加型・体験型の小部屋シリーズ枠を設けました。そのテーマとして、「血液形態の小部屋:異形成カウント道場」、「血液形態の小部屋:希少疾患を観る」、「形態の小部屋:体腔液に挑戦」、「FCMの小部屋:ゲーティング解析してみよう!」、「血栓止血の小部屋:メカニズムを知る」、「染色体の小部屋:遺伝子を観る」、「寄生虫の小部屋:判別に挑戦」、「血液検査の歴史:AI時代まで」「お悩み症例相談」等を企画しています。稀な血液形態異常症例や未解決症例は、ポスター発表で、ゆっくり討論頂ければと考えています。
 第22回学術集会では、本学会において初めて神奈川県での開催となります。神奈川県西部の平塚市にある東海大学の湘南校舎で開催されます。神奈川県西部と東海大学の組み合わせから、箱根路や湘南を快走する新年の箱根駅伝を思い起こす方も多いことでしょう。
 大会は、次代の検査血液学に向けて、次代を担う世代の人材育成に取り組むことを目指すため、駅伝のように襷を繋ぐ意味で、大会のテーマを「次代に襷を繋ぐ検査⾎液学」としました。「検査血液学」の醍醐味を共に楽しく学び議論する有意義な学術集会とするべく、コロナ禍の中、実行委員会一同準備に励んでいます。
 会員や企業の皆様には、本学術集会の趣旨にご賛同戴けることに感謝するとともに一層のご支援、ご指導を賜りたくお願いいたします。

2021年1月吉日

第22回日本検査血液学会学術集会
大会長 宮地 勇人
(東海大学医学部 基盤診療学系 臨床検査学 教授)

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